この記事では
・インフルエンサーとしての基準ってなんだろう
・自分はインフルエンサーとしてどのポジションにいるのか
・今よりももっとインフルエンサーとしての影響力をあげたい
という悩みを解決すべく、インフルエンサーのランクから、実際に各カテゴリーのインフルエンサーを例に影響力を分析しました。
この記事を読めば、今の自分のインフルエンサーのポジションとそこからさらにランクをあげていく方法まで分かりますので、是非チェックしてみてくださいね。
【インスタ】フォロワー数の一般人の平均は?数より大切なもの (social-advisors.net)
目次
インフルエンサーとは
インフルエンサーとは英単語の「influence(影響、威光、有力者)」を語源とし、「世間に与える影響力をもった人」のことを指します。
そもそも、「インフルエンサー」という言葉が台頭したのは、SNSの普及がすすんだからという背景があります。
以前は、企業が自社商品を宣伝する場合、TVに出ている芸能人やアスリート、専門家などの「有名人」を活用していました。
ところがSNSの普及により、TVやメディアに出ていなくても影響力を持つ人が増えました。
そこで、SNSという新しいツールで影響力を持つ人に対して「インフルエンサー」という言葉を使用するようになりました。
インフルエンサーとして何をするか?
企業が「インフルエンサー」とタイアップを行い、日用品やサービスの販売促進を図るマーケティング施策を「インフルエンサーマーケティング」と言います。
2020年の国内ソーシャルメディアマーケティングの市場規模は、5,519億円(前年比107%)。今後も伸長すると言われている注目度の高い市場・施策です。
【参考】
インスタグラムでは、特にインフルエンサーマーケティングが盛んに行われています。
なぜなら、国内の月間ユーザー数が3,300万で、おおもとのFacebookすらも越え、伸長し続けているツールだからです。
ユーザー数1位のLINEは連絡手段として活用が多く、ユーザー数2位のTwitterはユーザー数の伸びが落ち着いていることから、
ユーザー数3位のインスタグラムがもっとも注目されているツールと言えるでしょう。
【参考】
インスタグラムで成功するためのマーケティング知識 | Social Buzz (social-buzz.site)
そのインスタグラムのインフルエンサーですが、実は影響力によってランク分けされます。
ランクは、フォロワー数を基準に以下のように分けられます。
・トップインフルエンサー
・ミドルインフルエンサー
・マイクロインフルエンサー
・ナノインフルエンサー
・ライトインフルエンサー
※フェイクインフルエンサー
自分の今のポジションは?インフルエンサーのランク別の基準
インスタグラムのアカウントは、どのランクにあてはまるかによって、訴求ポイントや強みが変わります。
まずは、自分のアカウントがどこのランクなのか、チェックをおこないましょう。
トップインフルエンサー(フォロワー数100万人以上~)
フォロワーが100万人以上いるアカウントは「トップインフルエンサー」にランク付けされます。
このランクのインフルエンサーは日本に200人ほどしかいないため、ランク名に記載がある通り、「トップ」レベルと言えるでしょう。
国の消費行動に影響を与えるレベルと言われています。
トップインフルエンサーの方々は、ほとんどが芸能人やトップアスリートとして活動されている方々です。
具体的なトップインフルエンサーには芸人の渡辺直美さん(フォロワー:953万人)、元ジャニーズの山下智久さん(フォロワー:495万人)、モデルの佐々木希さん(442万人)などがいます。
現在フォロワー数国内1位の渡辺直美さんは、国内2位のアカウントよりも300万人以上もフォロワー数が多く、世界からも注目されています。
ミドルインフルエンサー(フォロワー数10万人以上~)
フォロワーが10万人以上いるアカウントは「ミドルインフルエンサー」にランク付けされます。
トップインフルエンサーの次に大きな影響をもつアカウントです。
特定のジャンル(ファッション、食、アート、美容など)の専門家として活動されている人が多く、テレビへの出演や書籍の出版などの活動もされています。
例えば、食ジャンルだとフォーリンデブはっしーさん(フォロワー:27万人)、化粧品ジャンルだと菅本裕子(通称:ゆうこす)さん(フォロワー:50万人)などが当てはまります。
特定ジャンルに特化しているため、トップインフルエンサーよりもフォロワーと密接な関係を築いている傾向にあります。
マイクロインフルエンサー(フォロワー数1万人以上~)
フォロワーが1万人以上いるアカウントは「マイクロインフルエンサー」と呼ばれます。
マイクロインフルエンサーは一般人と有名人が入り乱れており、TV出演やメディア露出がない一般の人でも目指せるランクです。
読者モデル、イラストレーター、料理人、ユーチューバー、アーティストなど、年齢、ジャンル関係なく幅広い層のマイクロインフルエンサーがいます。
マイクロインフルエンサーは、
バズやトレンドを狙った宣伝効果をうてるランク層と企業から認識されており、プロモーションを依頼する企業も多いです。
そのため、企業案件が増えるランクとも言えます。
マイクロインフルエンサーには、アーティストグループ「フレデリック」のボーカルの三原健司さん(フォロワー数5.4万人)やYouTube登録チャンネル者数106万人の有名ビジネス講演家の鴨頭義人さん(フォロワー数7万人)などがあげられます。
ナノインフルエンサー(フォロワー数1,000人以上~)
フォロワーが1000人以上いるアカウントは「ナノインフルエンサー」と呼ばれます。
美容師や人気飲食店、何かのノウハウを発信している人など、ビジネスや企業のアカウントが多い層です。
中には趣味の投稿を続けていたら1,000人を超えていたという人もいます。
実は、ナノインフルエンサーはニッチな分野で活動しているアカウントが多いため、企業のコンテンツとマッチしたナノインフルエンサーにPR依頼をすると、宣伝効果が高いと言われています。
そのため、企業から注目されている層でもあります。
ライトインフルエンサー(フォロワー数1,000人以下)
フォロワーが1,000人以下のアカウントは「ライトインフルエンサー」にランク付けされます。
友達や家族と趣味や出来事の共有をする、所謂「プライベート」で利用しているアカウントが多いです。
影響力は少ないですが、身近ゆえに即効性のある販売促進効果を発揮してくれる可能性があります。
実際、消費財メーカーや食品メーカーは新商品のキャンペーンや無料配布をライトインフルエンサー向けに実施し、口コミマーケティングを行っています。
【番外編】フェイクインフルエンサー
インフルエンサーのランクではないですが、「フェイクインフルエンサー」と呼ばれるアカウントも存在します。
「フェイクインフルエンサー」とは、不正ツールを使用してアクティブではないフォロワーを増やしたり、お金を出してフォロワーを買ったりと、みせかけのフォロワー数が多いインフルエンサーのことをさします。
中には自動的に「いいね!」の数を増やして、拡散力があるように見せるツールもあります。
インスタグラムのインフルエンサーは企業からの案件も増えているため、お金目当てに悪質な方法でフォロワーを増やす「フェイクインフルエンサー」が存在するのです。
もちろん、みせかけのフォロワーのために拡散力はありません。
これから、アカウントも運用をはじめる人は、「フェイクインフルエンサー」を参考にしないように注意しましょう。
ランク別 インフルエンサーの影響力
ここでは、各ランクのインフルエンサーの影響力に関して解説します。
影響力は「エンゲージメント率」を指標に考えます。
エンゲージメント率=「いいね!+コメント+シェア・投稿の保存」÷投稿リーチ人数×100
簡単に説明すると「フォロワーのうち何%がいいねやコメントなどのアクションをしてくれたか」を表す数値です。
Influencer Marketing Hub社の「2020年のインフルエンサーマーケティングの現状」によると、各フォロワー数のエンゲージメント率は下記になります。
10万フォロワー以上 1.1%
1万~10万フォロワー 2.1%
1000~1万フォロワー 3.7%
5000~9999フォロワー 5.3%
~1000フォロワー 7.2%
【参考】
インフルエンサーマーケティングの状態 2020: ベンチマークレポート (influencermarketinghub.com)
エンゲージメント率はリーチ数や保存数などがわからないと分析できません。
そのため、本記事ではエンゲージメント率を算出する際に使用される「いいね数(率)」を元に影響力を分析しました。
プレスリリース・ニュースリリース配信サービスのPR TIMESのニュースの記事より、
フォロワーに対するいいね率は下記のようになっています。
10万フォロワー 約3%
5万フォロワー 約3%
1万フォロワー 約8%
1000フォロワー 約10.0%
【参考】
Instagramは「いいね率」に規則性、Twitterは不規則!8,000~30,000フォロワーを持つインスタグラマーが超優良!|リデルのプレスリリース (prtimes.jp)
トップインフルエンサー
トップインフルエンサーの渡辺直美さんの最新10投稿を分析すると、
平均いいね数は「40.7万」でした。実にフォロワーの「23.4%」がいいねをしていることになります。
※分析対象は2020年1月3日~2021年5月8日までの10投稿
これを日本の人口に換算すると、千葉県柏市の総人口(40万人)と同等です。たしかに、国家レベルの拡散や消費行動をおこすことができると言えるくらいの影響力はありますね。
ミドルインフルエンサー
ミドルインフルエンサーの「菅本裕子(通称:ゆうこす)さん」の最新10投稿を分析すると、平均いいね数は「1.4万」でした。
フォロワーに対するいいね率は「2.8%」です。PR TIMESのデータとほぼ一緒ですね。
※分析対象は2021年2月26日~2021年4月4日までの10投稿
最低でも1.4万人がゆうこすさんの投稿を必ず見ています。
トップインフルエンサーほどではありませんが、
ミドルインフルエンサーは、新しい商品やブランドの発売する際に効果を発揮し、商品価値の認知を広げることができます。
マイクロインフルエンサー
マイクロインフルエンサーの「フレデリック」のボーカル、三原健司さんの最新10投稿を分析すると、平均いいね数は「4,233」でした。
フォロワーに対するいいね率は「7.6%」です。ミドルインフルエンサーに比べて、「フォロワーのいいね率」がぐっと上がることがわかりました。
マイクロインフルエンサーには、「多くの人の目に触れる機会」と「たくさんのいいね数による共感」があるため、商品価値の向上やブランドへの深い関心を与えられます。
※分析対象は2021年3月7日~6月3日までの10投稿
ナノインフルエンサーとライトインフルエンサー
フォロワー数が少ない「ナノインフルエンサー」と「ライトインフルエンサー」は、少ない拡散力ですが、友人や家族などを巻き込んだ口コミマーケティングができます。
そのため、即効性のある販促効果(商品購入)が期待できますよ。
フェイクインフルエンサー
フェイクインフルエンサーの場合、かりそめのフォロワー数やいいね数のため、宣伝効果はありません。
PRを依頼したとしても、購入促進やブランド価値向上は期待出来ないでしょう。
ランク別 影響力に重要なポイント
ここまでインフルエンサーのランクとその影響力に関して解説してきましたが、影響力を持つためには「いいね数」と「フォロワー数」が必要です。
フォロワー数
上述しましたが、
インフルエンサーマーケティングの企業が影響力の指標として算出する「エンゲージメント率」は下記の式で求められます。
エンゲージメント率=「いいね!+コメント+シェア・投稿の保存」÷投稿リーチ人数×100
(アクティブなフォロワーを獲得することが大前提ですが)
インスタグラムのアルゴリズムではフォロワー数が多いと、エンゲージメント率に重要なシェアや投稿の保存数が増えやすい傾向にあります。
そのため、フォロワー数は影響力アップのために必要です。
いいね
エンゲージメント率の算出値に1番影響のある数字は「いいね数」です。
なぜなら、「いいね数で1,000を超える難易度」よりも、「シェア、投稿の保存数で1,000を超える難易度」の方が遥かに難しいからです。
そのため、影響力をアップさせたい人は、まずは「いいね数」を増やすことに注力しましょう。
いいねを増やす方法
投稿へのいいねを増やす方法は、インフルエンサーのランクによって違います。
マイクロインフルエンサー以上の場合
・内容の濃いコンテンツを発信する
・フォロワーとの交流機会を増やすためにライブやストーリーも活用する
フォロワー数1万人以上のアカウントは、フォロワーに対する「いいね率」が下がっていくフェーズにいます。
そのため、「濃いコンテンツを発信し、いかにフォロワーに見てもらうか」が重要です。
投稿頻度は「2,3日に1度」で良いので、フォロワーが知りたい情報や内容が掲載された濃いコンテンツを発信するようにしましょう。
さらに、定期的なライブの発信、スト―リーの質問コーナーなどを活用して、フォロワーとの交流機会を創出しましょう。
フォロワーとの関係が深まると、ユーザーのタイムラインへの出現機会があがり、いいね数が増えます。
ナノインフルエンサーとライトインフルエンサーの方法
・ハッシュタグを有効活用する
・他のアカウントへいいねをする
・毎日投稿する
フォロワー数1万人以下のアカウントは、まずはフォロワー数を増やすことを意識しましょう。
このランクは、フォロワーが増えれば増えるほど、いいね数が増える傾向にあるためです。
そのためには「ハッシュタグ」を有効活用しましょう。狙うハッシュタグは競争率の低い「スモールハッシュタグ」。「ビックワード」は競争率が高いため、上位表示が難しいからです。
そして、ユーザーから見つけてもらう機会を増やすために、「他のアカウントへのいいね」や「毎日投稿」をしましょう。
このランクは「露出を多くして、フォロワーを増やすこと」が、いいね数を増やすための有効な手段です。
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いいねとフォロワーの関係性、どっちを増やす方がいいの?
結論から入ると「両方増やす」方が良いです。
フォロワーが増えると、ユーザーのタイムラインへの露出が増えます。
また、いいね数が増えるとキーワード検索をかけた時に投稿が上位表示され、あなたをフォローしてくれる確率があがります。
このように「フォロワーが増える=いいね数が増える」となります。
ただし、「フォロワー数、いいね数を増やす」を行うと同時に、「密接な関係作り」を行う必要があります。
「密接な関係作り」が疎かになると「フォロワーだけ多く、いいねが少ないアカウント」になってしまうからです。
フォロワー数やいいねよりも大事なこと
インフルエンサーの影響をアップさせるためには、フォロワー数やいいね数が大切です。
しかし実は、それよりももっと大事なことが存在します。
それは「コンバージョン率(CVR)」です。
コンバージョン率(CVR)とは、特定のページに訪れたユーザーの内、どの程度CV(コンバージョン)に至ったかを表す数値のことをさします。
CV(コンバージョン)というのは、「最終的な成果」のこと。例えば、ユーザーがWeb上で商品を購入したり、申し込みを行ったりすることです。
【参考】
CVR(コンバージョン率)とは?計算方法から改善施策まで詳しく解説! (digitalidentity.co.jp)
インスタグラムの場合、化粧品やサービスなどのPRを行った際に、どの程度のユーザーが購入したのか、あるいは申し込みをしたのかという、「成果を表す率」として使用されます。
企業はターゲット層へのアプローチ、露出度アップ、アクセス数の増加などのコンバージョン率のアップを目的に、インフルエンサーを活用します。
コンバージョン率が低いと、「拡散力がないインフルエンサー」という烙印を企業から押されてしまいます。
そのため、いくらフォロワー数やいいね数が多くてもコンバージョン率が高くなければ、意味がありません。
まずは、コンバージョン率の高いアカウントを目指して運用する必要があります。
コンバージョン率を上げるには、「投稿内容の分かりやすさ」や「露出の仕方(画像やイラスト編集)」、「ファン作り」などが必要です。
詳しくは「○○(関連記事)」で解説していますので、そちらを参照ください。
まとめ
インフルエンサーのランクや各ランクのインフルエンサーを例に、どのような影響力があるのか、影響力を上げるためにはどうすればいいのかを解説しました。
本記事で解説した影響力をあげる方法を実践してみてくださいね。
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